暗室を用意しよう!
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さてプリント編に移る前に暗室の話をしておこう。
日本の住宅事情ではこの暗室を用意するのが一番大変だと思う。
しかしちょっと工夫をすると暗室に使える所は結構ある物である。
どんな暗室があるかを紹介してみよう。
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1. 色々な暗室
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1. 王道は、やっぱり風呂場!
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私は風呂場を暗室にしている。もちろん常設の暗室として使うことは
出来ないけど、必要な時に必要な機材をレイアウトして使っている。
このメリットは、なんといっても薬品をこぼしても心配が無いし、
水場があると言うことだ。
風呂桶の上にコタツテーブルをひいてやれば、作業テーブルとしても
使えるし、さらに折り畳み式のテーブルを置けばかなり大きなプリントでも
作ることが出来る。
暗室にするためには当然遮光をしなくてはいけない。窓のある
風呂場の場合は窓に段ボールを張ってしまうのが簡単だ。
入口は暗幕(これは写真用品を扱っている大きなカメラ店で見付ける
ことができる。)を下げて遮光をする。
私のアパートのように最近のマンションやアパートの風呂場は、
コンポーネントバスになっていて窓が無いことが多い。
この場合入口を暗幕で遮るだけで簡単に暗室になってしまう。
暗幕は出来れば2重にして遮光を確かにしよう。
欠点は家人がおられる方の場合、暗室作業中は風呂場を独占して
しまうことを嫌がられることだ。また、自分でも風呂に入れないのが
嫌になることがある。(涙)
2. 納戸
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古い日本家屋のはもちろん、最近のマンションにも窓の無い
納戸がある家がある。窓が無いと言うことはそのまま暗室!(笑い)
ただ水を確保するのが難しいから、定着まで終ったプリントは
バケツにでも受けておき、まとめて風呂場などで水洗処理を
するようにするといいだろう。
3. 階段の下
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2階立ての一個建て住宅なら、普通物置に使われる階段の下も
暗室になる。
やはり暗幕で囲うと立派な暗室になる。
しかし場所がそう広くはないので、スチールの組み立て式ラック
(3段重ねが良い)でバッドを多層にして置くようにすると便利だ。
上が現像バッド、中段が停止バッド、下段を定着バッドにするわけだ。
後は引き伸ばし機を置く作業テーブルを置けば完璧である。
4. 個人の部屋(涙)
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自分の部屋を暗室に使ってしまおう。
でも、遮光が大変だし、暗室作業中に家人が部屋を開けてしまうなんて、
泣くに泣けない状況になる可能性もある。
雨戸のある部屋なら、暗くなってから作業を始めれば外からの
光は完璧に防ぐことが出来るだろう。そうでない場合は
やはり段ボールでひたすら遮光することになる。
普通の部屋を使う場合の最大の注意点は液をこぼした時の対策を
しっかりと講じておくことだ。工事現場でよく使用する青いビニール・
シートを敷くようにしたほうがいいだろう。
5. 押入
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土門拳さんは少年の頃押入で汗だくになってプリントを覚えた
そうである。
押入にすっぽり入ってやるのは狭苦しくて大変なので、押入を
作業テーブル代わりにして押入の前に 1m 位のスペースを空けて
天井から暗幕を下げると使いやすい暗室になるそうだ。
この場合押入が作業テーブル代りになるわけである。
6. 物置
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大きなお庭のある人なら庭に大きめの物置(100人乗っても大丈夫!
みたいなやつね)を置いてそれを暗室に使うと言う方法がある。
ただ、この物置は結構漏光するので、漏光ヶ所を黒のガムテープ
(写真用品を扱っているカメラ屋さんにある)を使って塞いで
いこう。入口はこの方法では塞げないから、ビニール製の暗幕を
下げるといいだろう。
さらに大きなお庭のある人なら、使い古しのコンテナの払い下げを
利用すれば、安くて本格的な暗室を作ることが出来る。
いずれの方法でも、水の確保と換気には気を付けて欲しい。
遮光された換気扇も市販されているので、それを取り付けるべきだ。
またエアコンを設置しないと夏場は地獄の暑さ! 冬は地獄の
寒さになる。夏場だけのためなら事業用のスポットクーラーが
お勧め。
7. 簡易暗室
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簡易暗室と言う物も売られている。これはアルミや、プラスチック製の
四角いフレームに暗幕をかけた物で、作業テーブルなども
オプションで売られている。1帖タイプとか2帖タイプ3帖タイプなど
の大きさがあるらしい。
換気扇を備えた本格的なものもある。
8. アパートを借りる
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ほとんどプロの世界だけど、暗室用にワンルームのアパートを
借りると言う方法もある。
ただ好きが講じると、暗室であるはずのワンルームに寝袋を持ち込んで
そこで寝置きをするということになるらしい。(爆笑)
9. 地下室
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これが持てたら最高だろう。私の夢でもある。
自宅を新築する際に地下室を設けるとそこは最高の暗室になる。
しかし地べたを堀起こすのはとてもお金がかかる。(涙)
横浜や神戸のような丘陵地なら、半地下形式の部屋を作ることが
出来る。普通は駐車場に使われることが多いけど、これを暗室用に
確保するわけだ。
2. 理想の暗室
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最後に私の思い描く理想の暗室を紹介しておこう。本格的に
暗室作業をしようと思っている人は参考にしてみて欲しい。
ただ、暗室と言うのはその人の使いやすい形状と機能があることが
重要なので、ここに書いた物はあくまでも私にとって使いやすいと
思われる物でしかないと言うことに気を付けて欲しい。(笑い)
さてその暗室だけど、実は2部屋必要だ。ウェット・ルームと
ドライ・ルームの二つである。
1. ウェット・ルーム
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現像・プリント作業を行う中心の部屋。
ここでは、調薬は行わない。薬品を調合したり溶解した時に
薬品の粉末が空気中を漂うことがある。この粉末が引き伸ばし機や
プリントには大敵なのだ。
部屋の片側(右利きなら右側が良い)には、シンクを設ける。シンクは
プリントする最大サイズよりひとまわり以上大きいバットを置ける
大きさが必要であり、水を貯める高さが調節できると便利だ。
給湯機と冷水機を設けて、水は本格的なフィルターを通し蛇口には
自動混合水栓を設ける。これで夏場や冬場の温度調整を
することが出来るようになる(あー、なんてリッチなんだろう!笑い)。
シンクはバットを横に6枚並べられる大きさが欲しい。
(現像液、停止液、定着液、仮水洗、ハイポエリミネータ、
画像安定剤の順で並ぶ。本格的な水洗はプリントウォシャーを
使いたい物である。笑い)
シンクの下には、バットを収納するスペースが、シンクの上には
現像タンクを置く戸棚があると良い。
反対側のスペースが引き伸ばし機、ドライ・マウント・プレスを
置く作業テーブルだ。
4x5の引き伸ばし機ともなると高さがかなりの物になるから、
天井の高さは 2.5 m 以上は絶対に必要である。
引き伸ばし機を置くテーブルには、小さな引き出しや扉を設け
プリントに必要な小道具を収納出来るようにする。
また、小型のカラー・自動現像機を置くスペースも欲しいな。(笑い)
床は薬品や水をこぼした時のために、コンクリートの叩きで
排水口を設けておく。その上にスノコをひいて作業をするように
すれば環境としては抜群である。
2. ドライ・ルーム
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薬品の調合や溶解をする部屋。薬品戸棚や薬品を保管する
冷蔵庫を置いておく。
本格的にするなら、ウェット・ルームより若干不圧にしておくのが
好ましいけど、これは難しいだろうな。(笑い)
3. 便利な機械
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何度も書くけど、私の暗室はお風呂場である。それも、コンポーネント・
バスだからあまり広くない。いや、とても狭いと言い直そう。約
三畳の広さしかない(風呂桶も入れてである。)
この広さで、4切りプリントを作るのはもう大変である。現像バットを
横に4枚並べることは絶対に出来ないから、体を伸ばしたりちじこま
ったりと悪戦苦闘をしていた。
そこで、色々と調べてみると藤沢薬品工業(ラッキー)から、英国の
Nova 製の現像機が発売されていることが判った。これは、縦型の
現像機で現像バットのように場所を取らないし、薬液も 1L (小型の物)か
2Lしか使わないので経済的でもある。しかも、恒温機が付いているから
温度調節も楽で、カラー現像も余裕でこなせる優れ物だ。
かなりお高い道具なのだけど、便利さと自分の健康には換えられない(笑い)
という、理由を付けて今はこれを使っている。
確かに作業環境も、スペースも大幅に改善されたのだが問題もある。
ちょっと油断をすると、現像ムラや定着ムラを起こすのだ。(笑い)
しかし小さな暗室しかないけど大きなプリントを作りたい人には
お勧めの機材である。Nova からはこれ以外にも水洗機やアーカイバル・
ウォッシャー(水洗効率が高く、バライタ紙でも安心して使える)も
ある。参考にして欲しい
どうしても暗室が持てない。だけど、プリントをしてみたいと言う人には
フジフィルムからダークネス引き伸ばし機と言う物も発売されている。
キャビネサイズまでしかプリント出来ないけど、1 m 四方位のスペース
があれば設置することが出来る。値段もそう高い物ではない。
まぁ、最後の理想の奴は日本ではまず無理だろう。
アメリカでは今でも自分で処理をして楽しむアマチュア写真家が多いと
聞く。言うまでもなく暗室をちゃんと作れるスペースがあるからだ。
また、フォトギャラリーの文化が根付いているのもこれが理由だろう。
羨ましい限りである。(涙)
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