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#1222/1770 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/17 0:18 (104) ニツコー>66Q&A5番              三鷹板吉 ★内容 5.アウシュビッツはドイツ本国ではなくポーランドにあった。人間を殺害する目   的のガス室がアウシュビッツに存在したという、証拠は何かあるのか? *IHRの主張  証拠はない。そのような証拠に対して5万ドルの懸賞金が提供されていて、賞金 は銀行に信託預金されているが、信頼できる証拠を持ってきた人間は一人もいない。 アウシュビッツはソ連に占領され、戦後大規模な修正をほどこされた。そして死体 置場が大きな「ガス室」に見えるように改築されたのだ。それは現在、ポーランド 共産主義政府のための、旅行者向けのビッグなアトラクション施設となっている。 *IHRの主張(改訂版)  証拠はない。アウシュビッツはソ連に占領され、戦後修正をほどこされた。そし てある部屋が大きな「ガス室」に見えるように改築されたのだ。ガス室の設計と建 設に関するアメリカの指導的専門家フレッド・ロイヒターは、この部屋とアウシュ ビッツにおいてガス殺設備だと強弁されている他の設備を調査した。その結果、ロ イヒターは、それらが処刑目的に使用された、あるいは使用可能だったという主張 は「不合理」であると述べた。 *ニツコーの回答  5万ドルの懸賞金提供に関しては、それはアウシュビッツの生存者メル・マーメ ルシュタインに対して、最後の1セントまで完全に支払われた。(実際には9万ド ル) マーメルシュタインはIHRを法廷に引き出した。以下は判事による声明で ある。    トーマス・T・ジェファーソン判事は、1981年10月9日、以下のような司法   上の留意(judicial notice)を示す。    Evidence Code Section 452(h)により、当法廷は、1944年の夏期の間ポーラ   ンドのアウシュビッツ強制収容所において、ユダヤ人がガスにより殺害された   という事実を司法留意する。  そして、    それはごく単純にEvidence Code Section 452(h)の定義づけに含まれるとこ   ろの一個の事実である。議論すべき主題だとするのは理にかなっていない。ま   た、理にかなった、議論の余地のない正確さを用いることによる、即刻のかつ   正確な決定が可能である。それは単に一個の事実なのだ。  IHRは、この事実を議論する機会を与えられなかったと不平を言っているが、 アメリカの法廷機構は、常軌を逸した理論の証明を試みる場所として設けられたも のではない。いかなる召喚も無かったから、いかなる「信じるに足る証拠」も出さ れなかったのだ。−−法廷は、歴史学者が半世紀以上かけて築き上げてきた業績を、 再吟味する場所ではない。  その上その「信じるに足る証拠」とは、ホロコースト否定者が意味したいと考え るものしか意味していない。ミシェル・シェルマーは公開書簡で、もしもIHRが あらかじめ何を証拠として受け入れるか厳密に定義するのなら、IHRのそのよう な議論の申し出を受けて立とうと提案している。彼はまだ返事を受け取っていない。 (事実、現時点で彼の書簡はまだ、IHRの出版物の中で紹介されてもいない)  この裁判の後、マーメルシュタインもIHRも、それぞれ相手を誹謗中傷のカド で告訴したが、双方とも法廷にはおもむかないと決めた。ホロコースト否定者たち はこれを「ぼーっとするくらいのすばらしい勝利」であり「最初の裁判の結果を無 効にする」と主張している。ナンセンスだ。最初の裁判と次の告訴とは関連してい ない。そして告訴により2番目の裁判が行なわれたとしても、それは、アウシュビ ッツのガス室とはまったく無関係なものだっただろう。  おもに法律上の訴訟手続きにより、詳細は非常に複雑なものとなっている。いく つかの公文書のコピーを含む、ずっと詳しい内容は、FTP文書庫で入手可能だ。  フレッド・ロイヒターの欺瞞に満ちた「報告」に関しては、分割されたFAQが 入手できる。 (三鷹注:「FTP archives」「FAQ」はそれぞれニツコーのオンライン文書庫とフ ァイル形式の名称) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− *三鷹の感想  アウシュビッツやトレブリンカなど、ポーランド領内の絶滅収容所は、ソ連とポ ーランドの共産主義政権により戦後捏造されたものだ、というのがホロコースト否 定者の主張です。それとどうやら「ユダヤ陰謀論」とが共存共栄しているというの だから、「保守反動」を自認する三鷹から見ても、なんとも奇妙キテレツな世界観 だと申し上げざるを得ません。さて、ここで質問です。共産主義とユダヤ人を同一 視して排斥を呼びかけた歴史上の有名人は誰だったでしょうか? ホロコースト否 定者の思想的ルーツが奈辺にあるのか、馬鹿もでないかぎり見当がつくでしょう。  マーメルシュタイン裁判についてはリップシュタットも「ホロコーストの真実」 で紹介しています。裁判の結果はもちろんお読みの通りだったのですが、結果とし てホロコースト否定者に宣伝の機会を与えてしまったのではないか、との批判もあ るようです。確かに9万ドル+アルファを遣ったとはいえ、全国ネットで報道され れば、宣伝効果はそれ以上でしょうから。  法律関係の文章の翻訳は、実際三鷹の手に余ります。以下、原文を提示しておき ますから、知識と興味のある方は訳し直してみてください。 The Honorable Thomas T. Johnson, on October 9, 1981, took judicial notice as follows: Under Evidence Code Section 452(h), this court does take judicial notice of the fact that Jews were gassed to death at the Auschwitz Concentration Camp in Poland during the summer of 1944 It just simply is a fact that falls within the definition of Evidence Code Section 452(h). It is not reasonably subject to dispute. And it is capable of immediate and accurate determination by resort to sources of reasonably indisputable accuracy. It is simply a fact.