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53.ヒトラーがユダヤ人絶滅の進行を知っていたという、いかなる証拠が存在する のか? *IHRの主張  存在しない。 *ニツコーの回答  疑問26番を見よ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− *三鷹の感想  カソリック教会の反応は、ニツコーがここで言うほど単純明快なものではなかっ たようです。  ドイツ国内の障害者を絶滅対象としたT4作戦に対しては、リンブルク司教に限 らず反対の声を挙げた聖職者が多数いました。逮捕され、収容所に送られた司祭も います。やがてナチスはT4作戦を中止しますが、その理由の一つが彼らの抗議で あったことは間違いありません。T4作戦に対しては、教会は無力でもなければ、 ナチスへの影響力も十分行使できたのです。  でも、東部戦線後方で開始され、ポーランドの絶滅収容所で大々的に行なわれた ユダヤ人虐殺に対しては、カソリック教会はそこまでのパワーを発揮し得ませんで した。聖職者も含めてポーランド人の知識階級も、ナチスによる絶滅対象だったこ とが最大の理由でしょうが、カソリックの総本山たるバチカンが、各地の教会から ユダヤ人絶滅の報告を受けながらも、ナチスをその罪業で告発しようとしなかった、 というのは厳然たる事実なのです。その理由として、ユダヤ人に対してカソリック が伝統的に抱いてきた敵視を言挙げすることも可能でしょう。  また、カソリック教会内部に親ナチ組織があり、戦後ナチス幹部の逃亡を助けた、 という事実についても指摘しておきましょう。  キリスト教の他方のプロテスタントについては、多種多様な宗派があり、ひとし なみに論評できないのはカソリック以上です。三鷹には論ずるに十分な知識が無い のですが、プロテスタントの中に積極的にナチス翼賛活動を行なった聖職者たちも いたというのは確実です。