朝日の次ネタは森首相の「教育勅語いいところもあった」発言?

(2000/05/10)

 石原「三国人発言」問題も小さかったが、それ以下の小ネタなんで、ざっと流すだけにしておこう。まず当該の朝日の記事を引用紹介する。

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 森喜朗首相は9日、前日の桜内義雄元衆院議長の後援会総会で「教育勅語はいいところもあった」と発言した意図について、「(いいところは)親孝行をしましょうとか、兄弟仲良くしましょうとか、そういうところじゃないか」という考えを示した。国会内で記者団の質問に答えた。戦前の教育の基本理念だった教育勅語は戦後、衆参両院で失効が確認されており、首相発言は尾を引きそうだ。
 森首相は8日に東京都内のホテルで開かれた桜内氏の後援会総会に出席、青少年教育について触れたあいさつの中で、「教育勅語の中には非常に悪いところもあったし、とてもいいところもあったはずなので、全部だめだったというのはよくないんじゃないか。普遍の真理みたいなものは続けていかなければならない」と話していた。

 教育勅語は1890年(明治23年)に明治天皇が発布し、「親孝行」や「義勇奉公」など、戦前の教育全般における基本理念を示した。皇国史観に立ち、天皇の名において教育理念と実践道徳を規定している。このため、戦後は教育基本法の制定によってその内容が否定された。1948年には「根本的理念が主権在君並びに神話的国体観に基づいている事実は、基本的人権を損ない、国際信義に対して疑点を残すものとなる」として、国会が失効確認を決議した。
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 朝日が言わんとしているのは、要するにこういうことだ。「教育勅語」は「戦前」で「皇国史観」で「天皇」だから、悪いものであり、「戦後」憲法や「教育基本法」に代表される戦後民主主義によって否定された。その教育勅語を、たとえ部分的にでも、肯定的に評価する森首相は、悪い奴だ、と。

 この朝日の主張は、しかし、朝日新聞の読者にすら支持されないだろう。

 読者は知っているからだ。その戦後民主主義や「教育基本法」による半世紀の学校教育が、いかなるこどもたちを産み出すに至ったかを。奇しくも、その「代表選手」とも言うべき少年たちが、ここ数日の新聞紙面に報道されている。「人を殺す経験をしたかった」と無関係の老主婦をメッタ刺しに刺殺した17歳。包丁でバスジャックをし、乗りあわせた女性たちを殺傷した同じく17歳。同級生から5000万もの大金を恐喝した中学生集団……。

 朝日が報じるところの森首相発言、「教育勅語の中には非常に悪いところもあったし、とてもいいところもあったはずなので、全部だめだったというのはよくないんじゃないか。普遍の真理みたいなものは続けていかなければならない」という発言は、至極もっともなものである。どこが問題だというのだろう? 保守反動の三鷹としては「非常に悪いところもあった」が逆にひっかかるが、左翼進歩派の朝日が文句をつけるところじゃないだろう。

 石原発言の時もそうだったが、朝日の報道は世論誘導を狙って、逆結果を招来しているのではないか。まず、保守派の政治家が現実的な問題を論じる。朝日が戦後民主主義的価値観に違背すると噛みつく。国民は政治家を支持し、朝日が称揚する戦後民主主義的価値観のうさんくささをあらためて実感する……こんな「図式」が見えてくる。

 ならば、憲法改正を道標とする戦後民主主義体制の解体作業において、朝日が果たすべき「役割」に、保守反動サイドは大いに期待できるだろう。朝日がキャンキャン吠えれば吠えるだけ、「戦後」民主主義も「戦後」憲法も「教育基本法」も、はたまた「平和教育」「人権教育」のたぐいも、言葉が意味するところの建前とは正反対の、イカサマな腐り果てた実像を露呈することだろう。

 「それで良いのか朝日?」と、叱咤激励したくもあるぞ。ホント、それでいいのか?


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