BSデジタル放送は空っぽの洞窟?

(2000/12/02)

 昨日からBSデジタル放送が始まったそうだ。テレビは盛んにスポットを流していたようだし、新聞は朝刊も夕刊も1面で報じていた。

 ところが三鷹の知る限り、周囲に「観た」という人間が一人もいない。「観たい」という人間すら、ほとんどいない。実は三鷹はバーチャル世界で「食堂」を営む一方、実世界ではマスコミの片隅に禄を食む人間でもあるのだが。

 もっとも、三鷹に限っては、現在のテレビ自体、地上波とBS併せても、日に1時間も観ていない。デジタル化だなんだの言っても、視聴時間が2時間とか3時間とかに増えるちう事態は、ちょと想像し難い。メディアに対して、世間一般の平均よりかは敏感な三鷹でさえそうだ。まして一般は? 世間一般のおとうさんおかあさん、おじいちゃんおばあちゃん社長さんはどうだ?

 業界サイドは「BSデジタル放送を今後3年で1000万世帯に普及させたい」とのことだが、風船みたいにふくらんだ夢を聞かされているとしか思えない。高画質と双方向が売りだと言う。画質でテレビが売れるなら、ハイビジョンがあっという間に普及したはずだが、実際はじぇんじぇんだった。

 双方向については、それを必要と思う人間は、すでに全員がインターネットユーザーだろう。そこに「双方向」を売り文句として、40万円もするテレビを買わせようってか。エスキモーに氷を売りつけるのと、どちらが難しいだろう?(笑)

 「3年で1000万世帯」とは、テレビの買い替え需要を期待しているのだろうか? 現在日本の家電製品は丈夫だから、なかなか容易くは壊れんぞ。何年も待っているうちに、規格そのものがぽしゃってしまうかもしれないちう危惧は無いのか?

 インターネットに代表されるように、個々人がワールドワイドの双方向ネットワークに直接接続するテクノロジーがすでに実現し、凄まじい勢いで発展しつつある。そんな20世紀末、そして21世紀の現在日本である。テレビというメディアが消滅するとは思わない。が、テレビ時代のラジオのような補完的存在に移行する運命が、テレビを待ち受けているのは、残念ながら確実だろう。

 そのテレビの「BSデジタル化」など、さしずめ往年のラジオ「AMステレオ化」程度のこととしか、世間一般には受け止められないのでは? 少なくとも三鷹にとっては、AMラジオステレオ化のほうが、相当に衝撃的であり、嬉しい技術革新であったよ。


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