ウルトラマン・ブルー

(99/09/25)

 先日久しぶりに読んだ「SPA!」の「空想科学研究所」は、「ウルトラマンタロウは本当にウルトラの父と母の子供か?」というテーマだった。父母ともに体が銀色の「シルバー族」なのに、タロウは赤い「レッド族」。ンなことが遺伝的に有りうるのか? 父親が別にいるんじゃないか、てな内容だった。

 タロウの出生の秘密についてはさておき、三鷹の子供の頃、両者は「ホワイト族」と「レッド族」と呼ばれていた。そして、ウルトラ史の闇に消えてしまった第三の種族「ブルー族」なるウルトラマンも存在したのだ。

 そもそも三鷹がウルトラマンの「族」についての知識を得たのは、小学生時代に愛読した少年向けまんが週刊誌の2色カラー記事だった。マガジンかサンデーかはさだかではないが、「光の国大図解」てなタイトルだったように記憶する。通称「光の国」、宇宙の彼方M78星雲に存在する、ウルトラマンたちの故国を図解したものである。それによれば、光の国の住民は3種類に分けられる。一つは、元祖ウルトラマンのように、銀色の体に赤い模様が入った「ホワイト族」。もう一つは、ウルトラセブンのように、赤い体の「レッド族」。そしてさらに一つ。銀色の体に青い模様が入った「ブルー族」だ。要するに元祖マンの色違いだが、ブルー族は、マンやセブンよりも背が低くて肩幅が広く、ガッチリとした体つきだった。ホワイト族やレッド族は宇宙の治安維持のため、あちこちで活躍しているが、ブルー族はもっぱら国内で、建設作業等の肉体労働に従事している。大地に向かってツルハシやスコップを振るうブルー族ウルトラマンたちのイラストも掲載されていた。

 当時の三鷹はこの記事を読んで、TVにはけして流れることの無い「光の国」の下部構造を知ることができた。「世の中の仕組み」を知ったような気持ちにさえなった。三鷹が「ホワイトカラー」「ブルーカラー」という言葉を知ったのは、それから十年近く経てからだが、「ああ、要するにアレのことね」と、すんなりと理解することができた。さぞかし嫌味なガキだったろうねえ、ホント。

 だがしかし、このブルー族は、円谷プロのウルトラ正史からは抹殺されているらしい。三鷹と同年輩の人間でも、ブルー族の存在を知っている者は少ない。いや、正直な話、ブルー族を知っている人間に、三鷹は未だ会ったことが無い。

 哀れなり、ブルー族。ウルトラマンの雄々しく華々しい歴史の陰で、雨にも負けず風にも負けず、黙々と働いていた彼らのことを記憶するのは、いまや三鷹一人なのだろうか? そう思うと寂しさに胸が塞がりそうになる。誰か、ブルー族を知りませんか? ブルー族を憶えていませんか?

 ちなみに「タロウの出生の秘密」だが、何てことはない。レッド遺伝子がシルバー遺伝子に対して劣性ならば、父母ともにシルバーでも、レッドが生まれる可能性がある、という結論だった。血液型がともにA型の両親から、O型の子供が生まれるように。

 安心しろ、タロウ。母の浮気など邪推して、グレるんじゃないぞ。

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