「超少子化」の何が悪い?

(2000/07/22)
 現在の日本の女性一人が生涯に生むこどもは平均1.3人だかで、これは「超少子化」現象で、このままでは日本の人口はどんどん減っていって、日本の将来は暗いんだそうだ。

 三鷹がこどものころは、「宇宙船地球号」の食料もエネルギーも有限なのに、人類はどんどん増えていくから、地球の将来は必然的に暗い、てな話がもっぱら語られていた。日本の人口が減っていくなら、世界はともかく、日本の将来は明るいのではないか。いや、冗談ではなく、本当に。

 平均的に日本人や欧米人は、中国人やインド人の10倍レベル、アフリカ最貧国の黒人の100倍レベルで、限りある資源やエネルギーを浪費している。その日本人が減ることが「地球に優しい」のは確実だろう。日本人が1千万人減れば、中国人なら1億人、アフリカ黒人なら10億人が増えても、「地球」的にはトントンだ。無理やり減らすというなら、大問題だろうが、自然に減る分には問題無かろう。

 「超少子化」の原因を一言で言えば、日本人が豊かになったからだ。現在の日本人は、世界レベルで見れば「貴族」である。それも相当に上のクラスの。貴族や金持ちの子は減り、庶民や貧乏人の子が増えるというのは、貴族の本場たるヨーロッパの歴史を見れば、まさしく歴然と明らかではないか。

 「超少子化解消のために、女性が安心してこどもを生める社会を」てな主張があるが、そもそも古今東西の様々な社会と比較して、現在日本以上に「女性が安心してこどもを生める社会」などあったのだろうか? 例えば戦争や動乱の発生率、自然災害による死者数や飢餓の発生率などを指標として、比較してみるがいい。現在日本と比較すれば、より「安心してこどもを生めない」社会や階級においてこそ、逆に高い出生率が実現されていたんじゃないか?

 現在日本の「こどもを生まない」女性に何らかのケアをして、こどもを生んでいただいたとする。そのこどもに、さらにこどもを生んでいただくためには、彼/彼女の親に対して以上のケアが必要となることだろう。そうまでして「日本人」を増やす必要があるのか? トキやパンダじゃあるまいし。

 わざわざお金や手間を使って無理に出生率を増やす必要などない。出生率が低下して、その結果、日本が貧しくなったなら、出生率は自然と向上することだろう。それが一番簡便な解決法だと三鷹は思うのだが、なぜか新聞やTVでこうした意見が述べられることは、ほとんど無い。


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